こんにちは、ぱんだぬきです。
パン教室のことなので教室ブログに書けばいいのかもしれないのですが、ぱんだぬきの独り言みたいなものなので、こちらに。
今、ぱんだぬきのパン教室には二つの柱があって
ひとつはもう20年以上続けているライフワークの子どもパン教室で、
もう一つは大人も子どもも楽しめるちゃっちゃかパンです。
こどもパン教室のために開発したちゃっちゃかパンなのでこどもパン教室で作るパンもちゃっちゃかパンなのですが、教室のコンセプトは基本大人向けの単発で誰でも作れるちゃっちゃかパン教室とは大きく異なるのです。
子どもパン教室はパン作りを通して、パン以外のことをたくさん経験して学んでほしい、と思っているので、「上手にパンを作ること」は極端に言えば二の次なんです。
自分で作ったパンを家族に食べてもらえる喜びとか
いつもの仲間との楽しい時間とか
美味しい手作り菓子のゆったりティータイムとか
ちょっと珍しいおもちゃやゲームとか、
パン作りの中に潜む科学や数学、国語や社会の学びの種を見つけるとか、
自分の考えをみんなに伝えるとか、
絵本やゲームを楽しむとか
たくさんの楽しい学びを詰め込んだ教室が私の子ども教室なんです。
春からの新入生募集にあたり、そのあたりをうまく表現したいな、と思いつつ、なかなか親御さんにうまく伝わりません。
来てみないとわからない。
そういう教室です。
子どもパンの体験はお子様だけの参加で、親御さんの見学はご遠慮いただいています。
東京の我楽田工房のクラスでは広かったこともあって見学していただいたこともあったのですが、だれにもメリットがない気がしてきました。
どういうことかというと、
キッチン経験豊富なお母様にとってお子さんの動きはぎこちなく、はらはらしちゃうんでしょう、ついつい声掛けをしてしまいがち。お子さんもお母さんの顔色をうかがって、のびのびできない部分があります。先生である私も、お子さんだけに集中できず、お母様への解説もしてしまいます。
これって、誰も集中できていないということですよね。
それともう一つ、こちらが一番大事なんですが・・・
パン作りだけではないうつせみキッチンをお子さんが集中して楽しんでいただけたら、お家の方に一生懸命話してくれると思うのです。だって、また行きたいと思うから。こんなことをしたよ、こんなお話を聞いたよ、こんな物があったよ、先生がこう言ったよ、こんなお菓子が出たよ、大きな子も小さな子もいたよ・・・と、体験してきて心に残ったことを自分の言葉で話してくれます。
もしそこに保護者の参観があったらどうでしょう?「おかあさん、みてたでしょ?」で片付いてしまうんです。そしてお母さま方が見ているのはパンの作り方だったりするのです。だってパン作りの教室だと思っているから。わが子が楽しんでいるか、ではなく、指示をきちんと守ってお手本に近いパンが作れるか?という視点になってしまう。それでは私の思う子どもパン教室ではないのです。
この二点から、もう体験の見学はご遠慮いただこう、と決めました。
最低限の作業で作れるちゃっちゃかパンのおかげで、90分のレッスンの中にたくさんの時間ができます。その時間を子どもパン教室ではパンを離れたいろいろな体験をしてもらう。大人の教室では、パン作りのいろいろな疑問に丁寧にお答えする。
同じパンを作っていても、大人の教室と子どもの教室はこのように違うのです。
体験に来てくれたお子さんの多くは楽しんでくれて、また来たいと言ってくれます。
親御さんには教室であったことをたくさん聞きだしてあげてほしいな、と思います。
今日体験してくれたお子さんは、パン教室より料理教室に行きたいのだ、と言っていました。
「体験だけで終わるかもしれないから、今日はしっかり作って、絵本やおもちゃもたっぷり楽しんでね。」と声をかけながらのレッスンにしました。
「パラパラ漫画」「おばけキャッチ」「ピラミッドパズル」などで遊びたかだのほうこ作の「へんてこもりにいこうよ」を読み聞かせしました。
生まれて初めてパンをこねて、発酵させ、バターの折り込みもして、、生地がオーブンに入るころにはもうパン教室のとりこだったんじゃないかな、とひそかに思ってます。
お家で家族とどんな話をしながらパンを食べているんだろうな?と想像するだけで嬉しくなります。
もし、今日の体験だけでもう来なくても、それでも心に残る、そんな教室でありたいなと思います。
そんなことを思いながら、「こどもパン教室のごあんない」のミニ本を作っています。
教室の看板のところと、我楽田工房さんに置かせていただこうと思います