こんにちは、ぱんだぬきです。
先日の専門学校の講習で、
水分の計量ミスがあって、
生地がまとまらず、
先生方が慌てて必要な水を計算し、
リカバリーする、ということがありました。
計量の失敗は誰にでもよくあることなので
目の前で見るリカバリーは
大変勉強になりまもした。
そして、今日、
ぱんだぬきも やってしまいました。
今日のやっちまった、は
食パンの計量の失敗です。
ちょっと他のパンに手を出しすぎて
久しぶりになってしまいましたが
いつもの食パンを焼くつもりで
二斤分の計量をちゃっちゃと済ませてニーダーにかけ、
ちょっと買い物に出て戻ってきました。
焼くつもりだったのはこんな食パン。
一次発酵がちょうど終了し、
生地を取り出してみると
うん?なんだか手触りが違う…??
思い当たるのは・・・・
ああ!油脂を入れ忘れた!
どうしよう?
そのまま油脂なしで食パン?
いやいや、それでは
ナニコレ?って言われちゃう
砂糖は入ってるから、どんどん発酵は進む・・・
決断の時は迫る…
失敗生地、半分はベーグルへ
苦肉の策で、油脂のないパン、
ベーグルを作ることにして
90gを5個切り分けました。
ここまで来て、はたと
10個ベーグルがあってもなあ?
と思い至りました。
残りの生地400gはデニッシュ食パンにしよう!
四角く成型してとりあえず冷凍室へ。
(凍る前に次の作業をすればいい)
さて、切り分けたベーグル用の生地玉。
しばらく休ませます。
(実際はデニッシュ食パンにかまけている)
ベーグルは棒成型をして、ころがして少し伸ばし、
端を少しhつぶしてもう一方の端に巻き付けて
ドーナツ型にします。
20分ほど室温二おいてから
これをモルトと砂糖を入れた湯で両面ゆでて
オーブンへ。180℃18分~20分
できあがりです。
残り半分はデニッシュ食パンに
さて、四角く成型した残り400gの
油脂なし食パン生地は冷凍庫で急速に冷えていました。
冷やしたのは
生地の温度を急速に下げて発酵を遅らせると同時に、
生地を締めて扱いやすくするためです。
その間に折りこみ用のバターを用意します。
バターは生地量の2割、80gにしました。
粉量のおよそ40パーセントほどでしょう。
まず、打ち粉と一緒にビニールに入れて
麺棒でたたいて柔らかくし
カードよりちょっと大きいくらいに成型。
締めた生地(凍ってはダメ)に
バターを乗せて封筒包み。
生地を休ませながら三つ折りします。
伸ばしては三つ折りを三回繰り返したら
三本にカット、三つ編みにして
ショートニングを塗った一斤型へ。
こちらは室温で二次発酵します。
一旦生地が冷えているのと、
バターが溶け出さないように室温で発酵させるので
1時間~90分ほどかかります。
このくらいになるまで待って焼きました。
温度により発酵の速さは変わります。
今日の室温は26℃。気長に待ちました。
長袖がちょうどよいくらいの時は少し保温するといいです。
焼きあがりました。
190℃25分です。
最終的にできたのはこちら。
こちらのほうがはるかに華やか。ケガの功名です。
入れ忘れた油脂をあきらめた
もちもちソフトベーグルと
入れ忘れた油脂をたっぷりのバターの折り込みで補った
デニッシュ食パン
予定外のパンを焼くことになりあたふたしましたが
ずっと華やかなパンになりました。
失敗のリカバリーはとっても大事
パン教室をやっていると、
いろいろなうっかりミスを何度も経験しています。
間違いに気づいたときには、
すぐに謝って、リカバリーに入ります。
材料を捨ててやり直すのは
決まったパンを焼くパン屋さんにはよいですが
材料がもったいないので、
家庭製パンには向きません。
どうしたらリカバリーできるか、
もともと予定のパンにできるか、
違うものに作り替えるのとどっちがいいか、
同時に元のものも作る時間はあるか
手持ちの材料で間に合うか、
頭をいつもの三倍速でフル稼働させ、
生徒さんに了承を得ます。
そういう修羅場に比べたら、
自家用パンの油脂入れ忘れ、
大した失敗には入りません。
リカバリーがうまくいくと
ステップアップに繋がりますし、
なにより、とても楽しいです。
はい、食パンは明日でも焼きましょう。
朝食のトーストはお預けです。
終わり良ければ総て良し。