たぬきのぱんやさんにっき

おいしいこと、季節のこと、思うこと

厚木市の自宅と東京でパン教室をしています。

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自己肯定感を育むこどもパン教室がライフワークです。ぱんだぬきの日常のあれこれ、料理、ピアノ、絵本の読み聞かせなどについてを飾らず書き綴りたいと思っています。

夏はEテレ

テレビ今むかし

 

かれこれ半世紀前、

ぱんだぬきにとってテレビは文化の窓口でした。

大分頭の固い両親のもとで、NHKを主に見るだけでしたが。

録画などない時代、昼間は教養番組が沢山ありました。

藝術も、音楽も、料理も、手芸も

落語も、スポーツも、映画も

みんなテレビで見ました。

 

興味があるかないかわからなくても、暇な時間はテレビをつける。

そうするといろいろな世界が飛び込んできました。

 

6畳の茶の間で食パンをかじりながら

陳 建民の中華や村上信夫のフランス料理を学べました。

運動会のフォークダンスしか知らないのに、

ベジャールボレロやローランプティのコッペリアに目を奪われました。

母の縫った木綿サマードレスを着ていても

ケンゾーやイッセイミヤケのパリコレを堪能できました。

オルガンでバイエルを弾きながら

ベルリンフィルのコンサートを聴きました。

何ランクも上の世界を見ることのできる、

世界に開かれた窓でした。

 

いま子どものみられる時間帯にテレビをつけても

万人受けするお笑いや、

大きな番組の為の番宣トーク番組が多くて

がっかりします。

 

世界への窓は今やインターネット

 

世界に開かれた窓は、今はインターネットです。

かつてテレビが運んできた、

万人に見せたい世界の良い物ではありません。

「あなたの嗜好に合わせたピンポイントの情報をお届けします」

と、限りなくある情報のうち、便利なものを選んで送ってくれます。

便利です。

知りたいことがあると、検索します。

すぐに答えが出ます。

大人にはとても便利です。

大人には・・・です。

 

子どもにはその便利はかえって害?

わからなければ検索してすぐ答えが出る。

本当は、仮説を立てて答えを導き出す経過こそが大事なのに

ググって答えが出ておしまいではダメな気がする。

活字で出てくる答えをうっかり信じてしまってはいけないのに

素直な人たちは、すぐ信じてしまう。

信じてなくても、引用してしまう。

とても危険。

ぱんだぬきも信じやすいので危ないです。

 

便利なツールはさらにに上に行くために重要です。

今、検索機能を使わない生活など考えられない。

でも、考える習慣をつける前に、検索だけで済ますのはまずい。

たくさんググってたくさん知ったら、

その次の疑問が湧き出てくるようにするか

出てきた答えを検証するにはどうするか考える。

そんな使い方ができるといいなと思います。

 

Eテレの勧め

 

ちょっと昔、ぱんだぬきの子どもが小さい頃は

テレビは録画して、親の見せたいものを見せる風潮がありました。

ぱんだぬきは録画機材を持たなかったので、

ずっとNHK教育テレビにお世話になりました。

教育番組はかなり先端技術や流行もわかりやすく紹介されていたし

学校放送はそれぞれの分野の一流の方々が関わっていました。

海外の少年ドラマはとても面白かった。

 

最近でもEテレが面白いと思います。

BSの番組ほどマニアックではないが

幅広い分野を網羅していてわかりやすい。

総合テレビほど大衆に迎合(言い方が古い?)していない。

 

考えさせられる番組も多く、

これが答えですよ、という昔風の終わり方はない。

自分で考えることを余儀なくさせられる。

 

子どもに関わる人間だから、というのもあるけど

夏休み、またしばらくEテレを付けてみようと思う。